高校を卒業する頃、自動車免許(運転免許証)を取るために、どこの自動車学校へ通うか?いつから通うか?費用はどうするか?と、大多数の方が考え、または考えたのではないでしょうか。
御存知のとおり、運転免許証は18歳以上なら取得可能です。
それでは、10歳代(未成年)が自動車を購入する場合の登録や、自動車保険の契約条件について解説していきます。
目次
日本における未成年(未成年者)とは?
まずはじめに、日本における未成年者の定義を記しておきます。
未成年者(みせいねんしゃ)とは、まだ成年に達しない者のこと。
成人年齢は各国により異なり、児童の権利条約のほか、親の保護監督義務の期間、若年層の雇用機会、選挙権年齢などを考慮して引き上げられたり引き下げられたりすることがある。
日本の民法では、満20歳をもって成年とする(4条)ので、未成年者とは満20歳に達しない者(満19歳以下)をいう。
なお、2022年4月1日以降は、満18歳で成年となるため、基本的に民法上の未成年者は満18歳に達しない者(満17歳以下)となる(改正4条)。
出典:ウィキペディア
つまり、未成年(未成年者)を簡単に説明すると以下の表になります。
~2022年3月31日 | 未成年者とは満19歳以下の人 |
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2022年4月1日~ | 未成年者とは満17歳以下の人 |
10歳代(未成年)の自動車検査証の登録条件
では、未成年者が車を購入した場合、登録(所有者・使用者)はどうすべきでしょうか。
未成年者でも、印鑑と住民票があるならば軽自動車やバイクの所有者にはなれますが、普通自動車の所有者には基本的になれません。
しかしながら、必要書類(通常書類+親権者が確認できる戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書+親権者一名の印鑑証明書+親権者の同意書)を用意できれば、所有者として登録できます。
また、未成年者でも結婚していれば成人として扱われます(成年擬制)ので、所有者として登録できます。
したがって自動車を購入した場合、所有者にこだわらなければ、未成年者は使用者、所有者は親など別の方で登録するのが一般的であり簡単です。
所有者をローン会社やクレジット会社以外の場合、自動車税は所有者課税となるので、その点も踏まえ所有者を決めましょう。
自動車を購入して乗るためには、名義変更する必要がありますので、以下の記事も参考にしてください。
10歳代(未成年)の自動車保険の契約条件
一方、10歳代(未成年)が自動車を購入し自動車保険に加入する場合、契約者(保険料を負担する人)や記名被保険者(主に運転する人)を誰にして申し込めばよいのでしょうか。
基本的に記名被保険者は『主に運転する人』に設定し、契約者は『保険料を負担する人』に設定するのですが、各保険会社により契約条件に違いが見られます。
今回調査した損害保険会社名は、ソニー損保、SBI損保、おとなの自動車保険(セゾン自動車火災保険)、三井ダイレクト損保、イーデザイン損保、チューリッヒ保険及びアクサダイレクトのダイレクト(ネット・通販)系損保7社、及び東京海上日動火災保険、損保ジャパン日本興亜の代理店系損保2社の合計9社です。
ソニー損保
- 契約者:申込みの時点で満20歳以上
- 記名被保険者:保険始期日時点で満18歳以上
SBI損保
- 契約者:申込みの時点で満20歳以上
- 記名被保険者:保険始期日時点で満20歳以上、保険始期日が2020年3月31日以前の場合は保険始期日時点で満20歳以上満74歳以下
おとなの自動車保険(セゾン自動車火災保険)
- 契約者:満20歳以上
- 記名被保険者:満18歳以上
三井ダイレクト損保
- 契約者:申し込み時に満18歳以上、未成年者が契約する場合は親権者の同意が必要
- 記名被保険者:申し込み時に満18歳以上
イーデザイン損保
- 契約者:満18歳以上、20歳未満の方は親権者の同意が必要
- 記名被保険者:満18歳以上
チューリッヒ保険
- 契約者:満20歳以上
- 記名被保険者:満18歳以上
アクサダイレクト
- 契約者:満20歳以上
- 記名被保険者:満18歳以上
東京海上日動火災保険
- 契約者:満18歳以上、未成年の方は親権者の同意が必要だが有職者は不要
- 記名被保険者:満18歳以上
損保ジャパン
- 契約者:満18歳以上、未成年の方は法定代理人の同意が必要だが結婚している場合や有職者は不要
- 記名被保険者:満18歳以上
自動車保険の契約において、記名被保険者は補償の中心となるので、重要な意味を待ちます。
まとめ
- 未成年者とは満19歳以下の人のことである。
- 未成年者が自動車を購入し登録する場合、車検証の使用者欄は未成年者、所有者欄は親権者やリース会社にするのが一般的であり簡単である。
- 自動車の所有者をローン会社やクレジット会社以外の場合、自動車税は所有者課税となる。
- 未成年者が自動車を購入し自動車保険に加入する場合、被保険者を未成年者、契約者を親権者にするのが一般的である。
- 自動車保険の契約において、記名被保険者は補償の中心となるので、重要な意味を待つ。